ニュースリリース
知的財産権に着目した事業性評価への取組み ~特許庁「知財ビジネス評価書作成支援事業」の活用による事業性評価の実施~
平成30年1月9日
青森銀行は、株式会社藤林商会様(本社:南津軽郡藤崎町 代表取締役 藤林 秀樹)に対し、知的財産権に着目した事業性評価のもと、設備資金に対する融資契約を締結したことをお知らせいたします。
当社の主たる事業は煙突のアスベスト除去であり、その技術力において県内外から高い評価を得ております。アスベスト除去に対する当社への引き合いが高まる中、当社は一層の品質向上・業務能力向上を企図した新規設備の導入を決定いたしました。当行は地域金融機関として当社の本業支援に取り組み、事業への深掘りに努める中で、当社の利益の源泉である知的財産権に着目いたしました。この状況下、専門的な外部機関の目線・見解が必要だという認識のもと、特許庁の補助事業である「知財ビジネス評価書作成支援事業(※)」を活用し、事業への深掘りを徹底するとともに、当社への提案活動につなげることができました。
当行は、引続きお客さまの本業支援を通じ、地域金融機関としてのコンサルティング機能を発揮するとともに、地域経済の発展に貢献してまいります。
記
1.企業概要
企業名 |
株式会社 藤林商会 |
代表者 |
藤林 秀樹 |
所在地 |
青森県南津軽郡藤崎町大字名久井名舘字早稲田295-2 |
設立 |
昭和46年4月 |
事業内容 |
・当社はアスベスト除去工事に強みを持ち、県内の学校等をはじめ都内有名ホテル等県外施工実績も多数有り。 ・当社のアスベスト除去方法を「Hi-jet ARC工法」と呼ぶ。本工法はアスベスト除去装置を煙突筒上部より吊り下げ、煙突内部を超高水圧により除去し、装置を作業員が遠隔操作により降下させ、無人にて除去を進めていく。劣化部に食い込んだアスベストも切削洗浄除去可能であり、アスベスト除去後の汚染水は吸水処理するため、放流水が一切発生しないのが特長。 ・今般導入する設備は壁面アスベストの除去装置。「Hi-jet AAC工法」を採用し、「Hi-jet ARC工法」と同等の効果を壁面へ応用するもの。導入にあたっては「平成28年度補正革新的ものづくり・商業・サービス開発支援補助金」の採択が決定しており、一層の事業拡大に取り組んでいく。 |
2.当社知的財産権の概要
当社は「Hi-jet ARC工法」開発に伴い、下表の特許を網羅的に取得。
出願番号 |
発明の名称 |
特願2015-241648 |
汚泥水廃棄処理システム |
特願2015-128482 |
煙突用石綿除去作業養生システム及び煙突用石綿除去作業の養生方法 |
特願2014-238285 |
防水材をアスベスト処理の床面養生材に使用する方法 |
特願2008-137339 |
筒状構造物の散液装置及び薬液吹付装置 |
特願2007-268633 |
煙突用石綿除去装置 |
特願2007-5259 |
建材処理方法 |
特願2006-339813 |
筒状構造物内壁洗浄装置及び筒状構造物内壁洗浄装置の支持方法 |
図:出願内容(出所:知財ビジネス評価書)
写真:左-煙突アスベスト除去前、右-除去後(出所:当社HP)
(※)知財ビジネス評価書作成支援事業
企業が保有する特許・商標等の知的財産を活用したビジネスの実態をわかりやすく説明し、そのビジネス全体の評価を行う特許庁の補助事業。評価項目は特許の強みや市場性、成長性、課題、提案事項等であり、多種多様な情報を得ることが可能。
金融機関にとっては、本評価書により知的財産権がどのようにビジネスに貢献し、利益を生み出しているかの指標として、経営評価を行うことが可能となる。
お客様にとっては、自社知的財産権の客観的評価を得ることができるとともに、取引先へのPR材料として活用が可能である。
以上